函館碧血会

22.「令和 3 年度、碑前慰霊祭」の報告

「令和 3 年度、碑前慰霊祭」の報告

(※)本文書は、「函館碧血会、令和 3 年度の取り組み方針(R.03.07.01 発行)」を中心にまとめたものです。

1.碑前慰霊祭の概要

 令和3年(2021)の「碧血碑、碑前慰霊祭」は、コロナウィルス感染症対策のため、またもや規模を縮小して行わざるを得ませんでした。当日の6月25日(金)は、天気も上機嫌に晴れていたのですが、大変残念でありました。

 当日、「碑前慰霊祭」に参加できたのは、函館碧血会の役員・事務局員のみの関係者で、20名の出席というさみしい慰霊祭でした。ですが、慰霊祭の進行は、通常とほぼ変わりなく、碧血碑前への折り鶴奉納の後、実行寺副ご住職と僧侶の方々からの「お勤め」を頂き、ご焼香、散華の儀を行い、無事に碧血碑の「碑前慰霊」を済ませることが出来ましたので、ここにご報告いたします。

碧血碑、碑前慰霊祭(写真;大坂光彦事務局員)

2.碑前に「五稜郭始末記」を奉納。
(浪曲師・東屋一太郎師匠)

 碑前慰霊祭の最後に、浪曲師・東屋一太郎師匠の浪曲「五稜郭始末記」が奉納されました。同氏は、早くから碧血碑の前で奉納したいとの希望を持っていたようですが、なかなか機会がなく、出来なかったといいます。

 「五稜郭始末記」は、箱館戦争終結後に榎本軍戦死者の遺体を柳川熊吉らが埋葬した義挙を浪曲にしたものです。この作品は、平成12年に国立演芸場の「大衆芸能脚本賞」受賞作品です。この演目を函館で上演するのは今回が初めてだといいます。

 東屋一太郎さんは、今回「碑前慰霊祭」に参加し、浪曲を奉納するためにわざわざ来函されたそうです。もちろん翌日からは、函館のファンを増やすために何ヶ所かで「浪曲会」(投げ銭講演)を行ったようです。

 碧血碑前での奉納は、時に力強く、ときに朗々と語っておりました。聞いている観客は師匠の後ろに控える10数人ですが、碧血碑に祀られている816名の犠牲者たちは、涙ながらに聞いていたことでしょう。

碧血碑前で奉納された浪曲「五稜郭始末記」
(写真;大坂光彦事務局員)

3.谷地頭こども園に感謝状授与

谷地頭こども園では、毎年「折り鶴」を折って碧血碑に奉納してくれていました。本年も、4 月から折って奉納を楽しみにしていたのですが、コロナの関係で残念ながら辞退し、函館碧血会に奉納を託すことにしました。

函館碧血会は、6 月 1 日(火)に同子ども園を訪ねて、「折り鶴」を預かり、子ども園にはこれまでの長年にわたる行為に感謝の念を込めて「感謝状」を贈り、その気持ちに応えました。

「折り鶴」を函館碧血会に託す園児たち
(写真;菊池博雅役員)

【参考・新聞切り抜き】